防犯カメラが世の中に登場し始めたとき、一般的に防犯カメラは「お金持ちの家にある特別なもの」や「大規模施設やお店の監視用」など、設置される場所は限定されていました。
ところが防犯カメラが大量生産され安価になると、富裕層や一部施設・店舗だけではなく一般の方も手軽に買えるアイテムに。
今、街を歩くといたるところに監視カメラが設置されています。
一般家屋や集合住宅の入り口はもちろん、街中や工場、倉庫、病院、コンビニ、介護施設、神社仏閣などさまざまな場所でカメラが目を光らせています。
防犯意識の高まりにより防犯カメラはすでに一般化していますし、テクノロジーの発達で配線不要、HDD不要、インターネットの使用でいつでも映像チェック可能な商品も登場しました。
このページでは防犯カメラの種類や設置方法、効果についてまとめています。
屋内設置型の防犯カメラには2つの種類があります。
・アプリタイプ
・専用モニタータイプ
専用モニタータイプはカメラと専用モニターがセットになっており、カメラを室内にセットすれば専用モニターで別室からチェックできます。
電源を入れるだけですぐにモニターに監視カメラの映像が映しだされ、HDDを接続すれば長時間録画にも対応できます。
ただしカメラだけではなく専用モニターを購入する必要があるため、アプリタイプよりも価格が高くなるのがデメリットです。
アプリタイプはカメラだけの販売が基本で、インターネット回線を利用しスマホでカメラ画像を確認します。
カメラの価格だけなので1万円以下の安価な商品もありお手軽なのがメリットですが、インターネットを使用して画像チェックをおこなうため、ネット接続やWi-Fi設定など初期設定がやや面倒くさいのが欠点です。
室内にいるお子さんや高齢者、ペットの動向をチェックしたり、不審者が室内に侵入していないかなど安全確認のために利用されている室内用防犯カメラですが、設置にどれだけの費用がかかるのでしょうか?
・自力で設置する場合…カメラ代と必要であればモニター代、ネット環境準備のための費用がかかるため、設置する方の状況により費用は変化。アプリタイプですでにネット環境があれば1万円以下の費用でも設置可、専用モニタータイプであれば3~10万円前後が目安に。
・業者にお願いする場合…カメラ代やモニター代、レコーダー代、工事代が発生する。業務用カメラは4万円程度かかるうえに、モニターやレコーダー代、工事費などを合算すると約15万円以上かかることも。
業者に依頼して室内用の監視カメラを設置しようとすると、工事費や出張費が発生し、さらに質のよいカメラやモニター、レコーダーを購入するとかなりの費用が発生します。
室内は、屋外用ほどのタフなカメラや機材、屋外の高所への取り付けは必要ありません。
商品によってはネジ式ではなくベルトで柱に巻きつけてカメラを設置するものもあり、設置も比較的簡単。
自力で設置できるのであればそれに越したことはありません。
屋外に防犯カメラを設置する理由には以下のようなものがあげられます。
・「常にチェックされている」と思わせる防犯効果
・実際に犯罪が起きたときの証拠になる
・威嚇効果
屋外の防犯カメラ設置は玄関や勝手口、窓、死角になる場所が多くなっています。
監視カメラがあると、空き巣に入ろうとしていた泥棒も「姿を見られている!これはまずい!」と怯むもの。
防犯効果が高いのはもちろん、実際に空き巣や窃盗の被害に遭っても証拠として提出できるのが強み。
犯行の一部始終が撮影されたカメラ映像で犯人が逮捕されるケースも多いです。
また暗闇に乗じて家に侵入しようとする泥棒に「ピカッ!」と光を当て、同時に監視カメラが作動すると威嚇効果もあります。
とくに眩しい光は、夜間に家屋やガレージに侵入しようとする不審者にとって天敵のようなもの。
威嚇のためセンサーライトと防犯カメラを組み合わせて設置されている方もいます。
屋外設置型防犯カメラは屋内と同じで、カメラにモニター、レコーダー(HDD)、工事費、必要であればセンサーライトや集音マイクなどが必要です。
屋外は雨風や日光にさらされる過酷な環境なので、安物のカメラではすぐに壊れる可能性も。
頑丈で画質のよいカメラを選べばそれなりにコストがかかりますし、設置場所も高所になりがちなので設置工事を依頼すると20万円を軽く超えるケースもあります。
自力で設置する場合は費用をカットできますが、カメラの設置場所や性能をよく考えて選ばないとお金をムダにするかもしれません。
屋外用カメラはできるだけ広範囲の撮影ができる物、夜間の撮影にも対応していること、耐久性や防塵性が高いことなどがポイントです。
防犯カメラを設置することにより「犯罪が減った」というデータがあります。
例をあげれば愛知県刈谷市の事例。
2003年当時、刈谷市の刑法犯認知件数は約4,500件と治安の悪さが問題になっていました。
そこで2011年度から公園や駅、交差点、地下道、市営駐車場など犯罪が起こりやすいエリアに防犯カメラを設置し2017年には総設置数は900台超え。
すると2011年から2017年までの間に刑法犯認知件数は1,200件まで激減し、とくに住宅狙いの侵入は大幅に減ったのです。
やはり監視カメラに「見られている」と意識させることが犯罪抑止のための重要な鍵です。
防犯カメラはお飾りではなく実際に犯罪抑止効果があり、集合住宅の入り口やエレベーター、廊下などにも設置されています。
もちろん監視カメラがあれば100%犯罪が起こらないわけではありませんが、住民の安心感につながることは大きな効果です。
とくに一人暮らしの女性は部屋に不審者が侵入する、ストーキングされるなど犯罪の被害に遭う可能性があり、セキュリティのしっかりした物件に住むのが理想。
マンションの入り口や廊下、エレベーターといった密室や一目の少ないところは、女性が犯罪に巻きこまれるケースもあり、監視カメラがあるのとないのとでは安心感がまるで違います。
監視カメラが設置された物件は一人暮らしの方はもちろん、ファミリーや高齢者にも安心なのです。
「誰かにストーキングされているようだ」「マンションの入り口に怪しい人がいる」「駐輪場の自転車が盗まれた」など犯罪に遭う可能性があるとき、また犯罪に遭ったときに力になるのも防犯カメラ。
防犯カメラ映像は犯人検挙のための重要な証拠になりますし、裁判でも証拠として採用されています。
防犯カメラは犯罪抑止効果がありますが、マナー向上にも役立っています。
・ゴミ捨て場にカメラを設置後、ゴミ出しマナーが向上
「指定された曜日以外にゴミをだす」「不燃物と可燃物の仕分けができていない」などゴミ出しマナーに関するトラブルは意外と多いもの。
とくにマナーが悪いエリアでは、ゴミ捨て場に監視カメラを設置することも。
「防犯カメラから見られている」という意識から、マナーが向上するというケースも実際にあります。
防犯カメラを設置することには多くのメリットがありますね。
セキュリティのしっかりした物件に住みたいなら監視カメラの有無もチェックしておくのがおすすめ。
監視カメラには「犯罪抑止効果・犯罪の証拠・威嚇」の効果がありますが、セキュリティのしっかりした物件であることから住民が安心して住める効果もあります。
防犯カメラには屋内型と屋外型の2種類があり、仕様により価格にも差が。
業者に依頼して設置してもらうと高額になりますし、カメラやモニターなど必要な機材を購入し自力で設置すればお手頃費用でセキュリティが実現します。
予算や設置場所、使用目的などから最適な防犯カメラを選びましょう。