東京都内で賃貸を考えている方向けに、デザイナーズ物件とリノベーション物件の違いや、それぞれのメリットなどをご紹介していきます。
似たように感じられる二つの言葉ですが、違いを踏まえたうえでどっちが良いか選び、東京での賃貸探しができると良いですね。
東京都内で賃貸するのにどっちが良いか考える前に、デザイナーズ物件とリノベーション物件、それぞれの特徴から見ていきましょう。
まずデザイナーズ物件とは、建築家やデザイナーが企画に参加し、こだわりやコンセプトを反映した物件のことを指しています。
明確な定義はなく、コンクリートの打ちっぱなしの物件をデザイナーズマンションと呼ぶこともあります。
一般的には新築が多く、特徴的な外装が多いのが特徴です。
一方リノベーション物件は、中古住宅の内装を新しく、現代のスタイルに合わせた機能性を持たせて価値を高めたもののことを言います。
リフォームのように新築状態に戻しただけではなく、さらにプラスアルファで新たな機能を持っていることが特徴です。
以上のことを踏まえると、デザイナーズ物件は新築でデザイナーが手掛けた物件やデザイン性が高い物件であり、リノベーション物件は中古の物件を改修して現代的に価値を高めたものである物件だとわかりました。
似ているようですが、違いがありますね。
どっちとも共通して、内装は比較的きれいで新生活には魅力があります。
また最近ではどちらも自由度の高い間取りが好まれていたり、シンプルな作りが求められていたりと、人気となる雰囲気が両方で違いがなくなってきている風潮もあるそうです。
具体的にどっちの方が良いかは、メリットとデメリットも踏まえて考えていきましょう。
東京での暮らしにはどっちが良いのでしょうか。
まずはデザイナーズ物件のメリットをご紹介していきましょう。
①おしゃれでカッコいい
まずは外観からおしゃれな物件が多くなっており、魅力的です。
エントランスや廊下などの共有部も、おしゃれでかっこ良いデザインになっていることも多いので、人を招きたくなりますね。
内装も個性的で普通の家とは違い、惹かれるものがあります。
②遮音性・耐火性が高い
よくあるコンクリート打ちっぱなしの物件は、耐火性が高くなっていますので、少し安心感があります。
また音も響きにくいので、遮音性が高いのも特徴です。
音楽を聴きたい人や生活音が気になる人には良いですね。
とはいえ、必ずしもコンクリートの打ちっぱなし物件に限られているわけではないので注意しましょう。
③こだわりを持つ方が多い
デザイナーズ物件は、一般的な賃貸物件とは少し違うコンセプトに沿って造られているため、その個性を気に入って住む人も何かこだわりを持っている方が多いです。
趣味や生活の中のルーティンなどにこだわりがある方で、そのこだわりとマッチするのであれば、デザイナーズ物件での暮らしを検討してみるのも良いでしょう。
どっちが良いか決めるには、デメリットも把握しておきましょう。
①コンクリート打ちっぱなし物件は、夏は暑く冬は寒い
コンクリートは熱伝導率が高く熱容量が大きいため、夏の昼間に蓄積された熱によって夜になっても暑くなりやすいです。
また冬には暖房をつけてもなかなか温まりません。
冷暖房の効率も低いため、電気代が高くなりやすいです。
さらにコンクリートは気密性も高く、結露が溜まりやすいため、カビが発生しやすいという点もあります。
それを踏まえて、結露に強い外張り断熱を選ぶことがおすすめです。
②デザイン重視で暮らしにくいことも
デザインを重視した物件であるため、生活動線が悪いこともあります。
水回りなどが使いづらくないか、生活をイメージした上で賃貸することがおすすめです。
またおしゃれに見せるために窓が大きいこともあります。
窓が大きすぎてプライバシーが守られなかったり、ガラス張りで生活しづらかったりしないか、よく検討しましょう。
③家賃が高くなりがち
デザイン面でコストがかかっているので、家賃が通常より高くなりやすいです。
特に東京だと高めなので相場をよく確認しましょう。
家賃が安い場合には、どこかで手を抜いている場合もあるかもしれません。
部屋はおしゃれなのに、バスルームが普通の作りになっている、ということもあるので、細部までよく確認しましょう。
以上のことを踏まえると、コンクリート打ちっぱなしによるデメリットがあるものの、おしゃれでスマートな暮らしがしたい人にはおすすめできると言えそうですね。
東京で賃貸するにはどっちが良いのでしょうか。
次にリノベーション物件のメリットから見ていきましょう。
①価格が手ごろ
中古の賃貸を改装しているので、内装や設備は新築同様に新しいのに、普通の新築よりも安い家賃になっていることが多いです。
特に東京は立地で高額になりやすいですが、抑えることができます。
広さや間取りを踏まえても、相場より安く借りられることが多いのでおすすめです。
②新築同様にきれい
外観はレトロでも室内は新築のようにきれいになっていることが多くなっています。
部屋選びの際は外観のイメージにとらわれず、内観もしっかりチェックすると良いでしょう。
きれいな部屋だと気持ちの良い生活ができそうですね。
③デザイン性が高い物件も多い
リノベーションは、築年数が経過して人気がなくなってしまった物件に対し、付加価値を与え、空室を埋めるために行われることも多くなっています。
そのため、賃貸物件にありがちなオーソドックスな内装とは少し異なる、オシャレな内装が施されている場合も多いです。
デザイン性が高い部屋だと、人を招きたくなりますね。
どっちが良いか決めるにはデメリットも把握しておきましょう。
①現在の耐震基準を満たしていない可能性がある
1981年以前に建てられた物件は旧耐震基準です。
なかには、築年数が30年以上のものも多くなっているので確認しておきましょう。
現在の耐震基準が導入されたのは1981年6月1日ですので、それ以上前に建築確認を受けた建物は、現在の耐震基準を満たしていない可能性があります。
②電気容量が少ないことも
電気容量が少ないと、家電製品を複数同時に使うことでブレーカーが落ちてしまうことがあります。
一人暮らし向けの物件の場合、電力契約のアンペア数は「20A」または「30A」契約になっている場合がほとんどです。
古いマンションでは、電気の契約容量が20Aであることも多いので気を付けましょう。
③防音性に問題があることも
2000年に、住宅の強度や耐久性を高めるための法律が施行されました。
遮音性や省エネルギー性などを表示できる「住宅性能表示制度」が創設されたので、これ以降に建てられた住宅は、性能についてより厳しいチェックを受けている場合があります。
防音性能が低いと、生活音によるトラブルもあります。
もちろん、古くてもしっかりした強度・防音性が確保された物件もあるので、覚えておくと良さそうですね。
以上のことを踏まえると、建物が古いことで生じるデメリットがあるものの、部屋のきれいさや家賃のお得さがあるということがわかりました。
家賃は抑えたいけど、きれいでおしゃれな賃貸に住みたい人におすすめできそうですね。
東京の賃貸で暮らすにはデザイナーズ物件とリノベーション物件、どっちが良いかについてまとめました。
メリットとデメリットを踏まえたうえで、どのように東京で暮らしていきたいが考えて、どっちか決めていけると良さそうです。
ぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか。